ヨルシカとライブのアンコール
ヨルシカはボカロPとしても活動しているn-bunaと、女性ボーカリストのsuisによる、二人組バンドです。
個人ではなく一つの作品を表に出したい、先入観で聴いてほしくない、という理由から、顔写真や年齢などは非公表となっています。
このヨルシカというバンド名は、1stミニアルバム『夏草が邪魔をする』に収録された『雲と幽霊』の歌詞の一節である「夜しかもう眠れずに」に由来します。
ヨルシカのn-bunaさんは作品の世界観を非常に大切にし、ヨルシカというバンドも、曲やアルバムも、一つの世界として完結することを大事にしているとインタビューで語っています。
僕はヨルシカの作品を、映画や小説と同じようにただ1つの作品として観たり聴いたりしてもらって、そこで思ったことや感覚を持ち帰ってほしい。昔からそういう意識なんですよね。もし僕がこの作品のリスナーだったら、作ってる本人たちには作品より前に出てほしくない。出てたら僕は冷めてしまうんですよ。(n-buna)
MVも、芸術性の高いものが多く、自分たちが表に出ないことで一つの世界、一つの映像作品として味わってもらえるものにしたいとのこと。
このこだわりは、ライブでも発揮され、参加されたファンが手拍子してアンコールを求めても再登場はなかったようです。
アンコールはありませんでした
まだヨルシカの音楽を聞きたかったので、ずっとアンコールしてましたが残念ながら叶わず
負け犬にアンコールはいらないってことでしょうか
— 夏@10/17ヨルシカO-EAST (@summering26) 2019年10月17日
これはヨルシカ、運営側じゃなく観客側の話なんですけど、ちょっと残念だったこと言っていいですか?全て終了しましたのアナウンスが流れてるのにアンコールって叫んだ人がいて一部で手拍子が起こってた
— じゃがいも (@jagaimo1020) 2019年10月17日
今回のライブ最高だったけど最後のアンコールは萎えた。あれでヨルシカが完結させたしアナウンスで終わりって言ったのにアンコールしてほしくなかった。出てくるわけないしヨルシカのストーリーに満足できなかったんかなって思った
— あばらっちょ (@raltutyo_373) 2019年10月17日
アンコールをしない理由も、ヨルシカのライブというのを一つの作品として表現したい、味わってほしい、というのがあるからだという風にn-bunaさんは先ほどのインタビュー(まさに2ndアルバム『負け犬にアンコールはいらない』のインタビュー)のなかで語っています。
僕は予定調和なアンコールって好きじゃないですし、セットリストで1本のコンセプトを完結させて終わり、というライブがしたいタイプなので。
これは哲学であると同時に反骨心のようなn-bunaさん自身の性格上の問題でもあるそうで、(もう一曲でもいいから聴きたい、という心情も理解できますが)これが「ヨルシカ」なのでしょう。