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ヨルシカの失恋ソング
ヨルシカは、楽曲の作詞作曲編曲及びギターを担当するn-bunaさんと、ボーカルを務めるsuisさんの男女二人組ロックバンドです。
ヨルシカの結成は2017年、もともとn-bunaさんは2012年からボカロ曲を製作し、2013年には『透明エレジー』が話題に。
suisさんは、n-bunaさんのワンマンライブのゲストボーカルとして参加(もともとn-bunaさんのファンでもあったようです)し、ヨルシカの結成に至ります。
ヨルシカの結成を決めた理由として、n-bunaさんは、suisさんの「声質」を挙げています。
ヨルシカのボーカルとして一緒にやっていこうと思えた大きな理由は、声質ですね。僕はロックもポップスも、いろいろなジャンルを雑多に聴いてきた人間なんですけど、それゆえに作りたい曲の方向性もたくさんあるんです。
だから、ロックでもちゃんと映えて、かつバラードや浮遊感のある音楽にも対応できるような、ちょっとハスキー成分のある歌声の方を探していて。そこにちょうど当てはまる声質だし、しかも歌がうまい。「この人だ!」と思ってお願いしました。
ヨルシカというバンド名は、ファーストミニアルバム『夏草が邪魔をする』の収録曲『雲と幽霊』の「夜しかもう眠れずに」という歌詞の一節に由来します。
n-bunaさんが、以前から「夜しか眠れない」というフレーズが好きで、語感もよかったことから、「ヨルシカ」というバンド名にしたそうです。
ヨルシカの魅力の一つに、繊細で美しく情緒的な(そして切なく、ときに痛切な)歌詞があります。
歌詞の意味も、色々な解釈が考えられるものが多いので、たとえば恋愛ソングなら恋愛ソング、失恋ソングなら失恋ソングと一概に分けることはできないかもしれません。
失恋の曲というより、死別や、時間の流れのような、広い意味での「別れ」を歌っているようにも聴こえます。
そのため、ここでは、ヨルシカの曲のなかで失恋の曲としても受け取れるような歌詞の曲を紹介したいと思います。
『靴の花火』 アルバム『夏草が邪魔をする(2017年)』収録
『靴の花火』 作詞作曲 n-buna
アルバム『夏草が邪魔をする(2017年)』収録
ヨルシカのファーストミニアルバム『夏草が邪魔をする』収録の『靴の花火』は、好きだった子との別れや、思い出の儚さを歌う失恋ソングと解釈できるかもしれません。
MVのワンシーンにも、宮沢賢治の『よだかの星』の一節が現れ、インタビューでもn-bunaさんが語っているように、『靴の花火』は、『よだかの星』がモチーフになっています。
虫を食べながら生き続けなければいけないことを醜いと思うよだかは、生きることに絶望し、太陽へ向かって飛びながら、焼け死んでもいいからあなたの所へ行かせて下さい、と願います。
しかし、太陽にも星にも願いは受け入れてもらえず、飛び続けたよだかは、いつしか青白く燃え上がる「よだかの星」になる、という物語です。
歌詞では、「今さらな僕はよだかにさえもなれやしない」という一節が登場します。「君」のことを忘れ、どこまでも飛び続けて死んでしまいたい、と思いながら、よだかにもなれず、言葉にもできない、宙ぶらりんのまま、花火のように思い出が消えていく、そんな様を歌ったのかもしれません。
『藍二乗』 アルバム『だから僕は音楽を辞めた(2019年)』収録
『藍二乗』 作詞作曲 n-buna
アルバム『だから僕は音楽を辞めた(2019年)』収録
『八月、某、月明かり』 アルバム『だから僕は音楽を辞めた(2019年)』収録
『八月、某、月明かり』 作詞作曲 n-buna
アルバム『だから音楽を辞めた(2019年)』収録
『雨とカプチーノ』 アルバム『エルマ(2019年)』収録
『雨とカプチーノ』 作詞作曲 n-buna
アルバム『エルマ(2019年)』収録
『心に穴が空いた』 アルバム『エルマ(2019年)』収録
『心に穴が空いた』 作詞作曲 n-buna
アルバム『エルマ(2019年)』収録
『花に亡霊』 アルバム『盗作(2020年)』収録
『花に亡霊』 作詞作曲 n-buna
アルバム『盗作(2020年)』収録
『夜行』 アルバム『盗作(2020年)』収録
『夜行』 作詞作曲 n-buna
アルバム『盗作(2020年)』収録
『爆弾魔』 アルバム『盗作(2020年)』収録
『爆弾魔』 作詞作曲 n-buna
アルバム『盗作(2020年)』収録
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以上、ヨルシカの失恋ソングでした。