長谷川カオナシの本名と由来
クリープハイプのベーシストとコーラスを担当する長谷川カオナシさんは、1987年生まれのバンド内最年少メンバーです。
途中から加入したメンバーの一人で、もともとクリープハイプと尾崎世界観さんの歌詞や曲が大好きだったそうです。
編成は3ピースで、インディーズで『ねがいり』(2006年8月発表)を出したあとだったかな? 共通の知り合いの企画イベントに(クリープハイプが)出ていて。代々木にあるlaboというライブハウスでした。初めて観た瞬間にヤバいなと思いましたね。
そのときから「チロルとポルノ」をやっていたんですけど……それまで私が聴いてきた歌は、歌詞はどうでもいいと思っていたんですよ。世に流れているポップ・ソングの歌詞は、歌うために言葉が付けられているくらいの感じに思っていて。だから、歌詞に重きを置いて音楽を聴いていなかったんですね。
(中略)
でも、尾崎さんの歌は、最初にライブで聴いたときから歌詞が入ってきて。これはすごいなと。あの声質もインパクトあったし。
出典 : クリープハイプ – 長谷川カオナシ(b)のI、哀、愛 – メジャー2ndフル・アルバム『吹き零れる程のI、哀、愛』について、ディープなインタビューを敢行
クリープハイプのサポートメンバーに、と尾崎世界観さんから声がかかったのは、長谷川カオナシさんがバンドをやめ、ソロでライブ活動をしているときのこと。
ソロ活動を始めたときに、自分で作曲し、歌おうと思ったと言うカオナシさん。
そのときすでにクリープハイプの歌を知っていたカオナシさんは、まさに「尾崎さん」のような曲をつくりたかったそうで、夜の公園でギターを持って尾崎さんの曲を歌っていたと言います。
その憧れの尾崎さんから直接電話がかかってきて、「ベースとしてサポートメンバーになってくれないか」と頼まれ、「ありがとうございます、望むところです」と即決。
サポートメンバーとして参加後、クリープハイプの正式メンバーとなります。
ただ、長谷川カオナシさん自身、ソロ活動もしていたように、個人でも表現したいという思いが強く、正式メンバーになることには悩みもあったそうです。
でも、尾崎さんが正式メンバーになることを求めているのなら、と決断。
その独特の感性から、クリープハイプの一部の曲はカオナシさんの作詞作曲で、『かえるの唄』ではメインボーカルも務めています。
長谷川カオナシ、という変わった名前はもちろん芸名で、本名ではありません。
カオナシさんがバンドを組んだのは高校時代、3ピースバンドで、2009年3月に脱退し、ソロ活動を開始した際に、名前を考えよう、と。
どうせなら、思いっきりインパクトのある名前にしたいと考えたのが、「長谷川カオナシ」でした。
名前の由来は、宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』に登場する「カオナシ」です。
画像 : 宮崎駿『千と千尋の神隠し』
仮面をかぶり、黒い影のような存在のキャラクターです。
“カオナシ”って自分にピッタリだなと思って。宮崎駿監督が作ったあのモンスターが、ものを言えない若者の象徴みたいだなと思って。当時、私が書いていた曲もそういう感じがあったので、“カオナシ”でいいやって。
出典 : クリープハイプ – 長谷川カオナシ(b)のI、哀、愛 – メジャー2ndフル・アルバム『吹き零れる程のI、哀、愛』について、ディープなインタビューを敢行
この「カオナシ」だけでなく、実は「長谷川」という名字も本名とは違います。
クリープハイプがデビューする際、メンバーに本名で活動するように勧められるも、本人は「カオナシ」の名前を使うことにこだわったそうです。
長谷川カオナシさんの本名は、公言されていませんが、一説では、北村新太郎という声もあります。
本当かどうか定かではありませんが、名字が「北村」というのは、ラジオ出演した際のネットニュースに掲載されています。
“世界観”と“カオナシ”、もちろんこれは本名ではなく、「ふざけてノリで付けたんですけど、戻すタイミングが見つからなくて……」と言う尾崎さん。
ちなみに、“カオナシ”はあのモンスターから拝借したそうで、“長谷川”も本名ではないとか(本名は北村さん)。
以上、長谷川カオナシさんの本名と由来でした。